研究課題/領域番号 |
18K16426
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
常塚 啓彰 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00453100)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 胸膜癒着 / 癒着抑制 / 抗血小板作用 / 抗血小板 / 癒着 / 血小板 / アスピリン / 再手術 |
研究成果の概要 |
臨床データを後方視的に解析し抗血小板薬の癒着抑制効果を確認した。続いてラットを使用し癒着程度に加え組織学的評価を行う胸膜癒着モデルを作成した。組織学的評価では癒着に関与する炎症細胞等を同定するために各種抗体を使用した。アスピリン群とコントロール群と比較し有意に癒着距離が短縮し、組織学的にPDGFとα-SMAの減弱等を確認した。更に抗血小板薬として抗炎症作用のないプラスグレル群で検証、組織学的に血小板関連サイトカインが減弱し免疫応答細胞が少ない傾向を認めた。また薬剤癒着処置において血清中の血小板固有蛋白が低下していた。本研究で血小板抑制効果は癒着部位での炎症を抑制する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癒着は肺切除後には呼吸機能低下を低下させる一因となる。また近年は第2癌や転移性肺腫瘍の増加に伴い再手術を行う機会も増えており、癒着は再手術でのリスク因子とされている。これまで胸部の領域では癒着抑制をする方法に確立されたものはなかった。そこで本研究では癒着カスケードに影響を及ぼす血小板に着目しその機序と効果の検証を行い、臨床データに加え組織学的にも抗血小板薬による癒着抑制効果の可能性が示唆される結果が得られた。今後更なる基礎研究を経て癒着機序の解明を図り、新たな癒着防止方法の開発の一助となることが期待される。
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