研究課題/領域番号 |
18K16435
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
水野 香菜 秋田大学, 医学部附属病院, 医員 (10815898)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | フリーラジカルスカベンジャー / マクロライド / エダラボン / アジスロマイシン / 脳虚血 / 脳保護 / 虚血再灌流障害 / 脳梗塞 |
研究成果の概要 |
ラット一過性脳虚血モデルにおいて、エダラボン・アジスロマイシン の併用療法が単剤治療に比べて脳虚血障害を軽減するかどうか検討した。運動能力などを評価する神経学的検査の結果は、群間に差は認めなかった。脳の死亡細胞数と梗塞面積は、治療群では減少する傾向があったが、併用療法が単剤より優れるという結果は出なかった。 アジスロマイシンは、免疫細胞の局在を制御する事で脳血流再開後の神経細胞死を抑制するとされている。しかし虚血後脳障害修復過程ではエダラボンよりも後に作用するため、今回の様な広範囲虚血では先に働くエダラボンの作用が大きく現れ、アジスロマイシンの加重的な効果は検出しづらくなった可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
麻酔科領域において脳保護が必要となる場面は、心大血管・脳血管手術など一過性広範囲脳虚血である事が多く、高齢患者や併存疾患を持つ患者が増えてくる中、これまでの脳保護だけでは不十分となることもあり、早期に実施可能な新しい脳保護治療が求められている。エダラボン、アジスロマイシンはいずれも脳保護作用が研究で示されており、すでに臨床使用もされているため、その併用で安全かつさらに優れた脳保護効果が得られる事を期待していた。今回評価した短期的な運動機能の予後や死亡細胞数は単剤使用に比べて優れてはいなかったが、さらに詳細な神経機能学的検査や長期予後の評価で優位性を発揮する可能性があると考えている。
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