研究課題/領域番号 |
18K16452
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
住江 誠 九州大学, 医学研究院, 助教 (60792918)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | グリシン / シナプス前受容体 / 興奮性シナプス後電流 / ストリキニン |
研究成果の概要 |
脊髄後角は痛みの伝導路での1次中継地点であり、シナプスと呼ばれる神経と神経との間で、伝達物質を放出することによるシグナル伝達を行っている。この伝達物質の放出と受容を調節することで痛覚の調節を行っている。本研究では抑制性の伝達物質であるグリシンの受容体が、伝達物質を放出するシナプス前神経細胞にも存在し、そこにグリシンが結合することでシナプス前神経細胞からの伝達物質の放出を抑制することが明らかとなった。伝達物質の放出抑制は神経活動の抑制を意味するため、痛みをコントロールするための新しい標的部位となる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで組織学的にはシナプス前神経細胞にグリシン受容体が存在していることが報告されていたものの、その機能については報告されていなかった。今回電気生理学的手法を用いてその機能を明らかにすることができた。抑制性伝達物質のグリシンは、シナプス後グリシン受容体だけでなく、シナプス前グリシン受容体にも結合し、伝達物質の放出を抑制することで痛み刺激を抑制することが明らかとなった。このことはシナプス前グリシン受容体が、痛みをコントロールするための新しい治療薬としての標的部位となる可能性を示唆している。
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