研究課題/領域番号 |
18K16458
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
末廣 浩一 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (10735806)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 水素 / 脊髄虚血 / マイクロダイアライシス / グルタミン酸 |
研究成果の概要 |
下行大動脈遮断(12分間)を行い、脊髄虚血モデルラットを作成した。脊髄前角にてマイクロダイアライシスを行い、同時に下肢の運動誘発電位を測定し、脊髄虚血性障害の評価を行った。脊髄虚血前から水素吸入(1, 2, 3%)を行うことにより、脊髄前角でのグルタミン酸濃度の上昇、運動誘発電位の低下は濃度依存性に抑制された。この脊髄虚血予防効果はグルタミン酸トランスポーター1(GLT-1)拮抗薬投与により有意に抑制された。また蛍光免疫染色によって脊髄虚血後は脊髄前角でのGLT-1発現量が有意に低下し、水素吸入により回復する事から、水素の脊髄保護効果にGLT-1が関与する事を発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では脊髄虚血モデルラットを用いて、水素ガス吸入による脊髄障害予防効果に対する検討を行った。水素ガス吸入は脊髄前角でのグルタミン酸の上昇を抑制し、脊髄虚血後の運動機能の回復を促進させることを示した。また水素の保護効果の機序としてグルタミン酸トランスポーターが重要な役割を果たすことを示した。今後臨床でのさらなる研究が必要であるが、水素吸入は比較的容易に行うことができるため、心臓血管外科手術における脊髄保護の手法として非常に有効性が高いと考える。
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