研究課題/領域番号 |
18K16465
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
大下 健輔 久留米大学, 医学部, 助教 (70529510)
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研究期間 (年度) |
2021-03-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 慢性疼痛 / DREADD / HCN / 脊髄後角 |
研究開始時の研究の概要 |
過分極誘発陽イオンチャネル(HCN1~4)は細胞内cAMPによって電流が増大する。我々は、最もcAMP感受性が高いHCN4を発現するニューロンが、脊髄では後角浅層に特異的に存在することを発見した。 本研究では、DREADD (designer receptor exclusively activated by designer drug)システムを利用し、内在しない人工化合物をリガンドとする遺伝子改変G蛋白質共役受容体を脊髄後角に発現させ、cAMP濃度を変化させる。これによってHCN4発現ニューロンの活動を人工的に操作し、このニューロンの慢性疼痛における機能を明らかにする。
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研究成果の概要 |
過分極誘発陽イオンチャネル(HCN1~4)は細胞内cAMPによって電流が増大するという特徴を持ち、痛覚伝導路において重要な機能を果たすことが報告されているが、脊髄における発現分布や機能については不明な点が多い。我々はHCN4 陽性細胞の細胞体が主にII 層深部とIII 層に局在していることが明らかとした。さらに脊髄後角においてHCN4はパルブアルブミンもしくはプロテインキナーゼCγ(PKCγ)と共発現しており、HCN4 陽性細胞の大多数が興奮性介在ニューロンであることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々はHCN4遺伝子の翻訳開始点にテトラサイクリントランスアクチベータ(tTA) とその応答配列(TRE) をノックインしたマウス(HCN4+/tTA-TRE)とHCN4+/lucを交配したマウス(HCN4luc/tTA-TRE)を作成した。このマウスを用いて、HCN4 陽性細胞の細胞体が主にII 層深部、III 層に局在していることが明らかとした。さらに脊髄後角においてHCN4陽性細胞はパルブアルブミンもしくはプロテインキナーゼCγ(PKCγ)と共発現しており、興奮性介在ニューロンであることが判明した。PKCγ陽性の興奮性介在ニューロンはアロディニア形成に関与している可能性がある。
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