研究課題/領域番号 |
18K16527
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
干野 晃嗣 北海道大学, 大学病院, 助教 (40802434)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 敗血症関連脳障害 / シナプス可塑性 / 神経炎症 / 敗血症 / 認知機能障害 |
研究成果の概要 |
加齢と認知機能障害の既往は、敗血症後の認知機能障害である敗血症関連脳障害の独立した危険因子とされている。我々は、認知症合併高齢マウスモデルである老化促進マウスを用いて敗血症急性期のシナプス伝達や神経炎症がどのような機序で影響を受けるかを検討した。老化促進マウスでは、海馬においてミクログリアの活性化を伴うIL-1βの上昇が見られ、シナプス基礎伝達が低下していることが示された。また、非老化マウスでは、シナプスの基礎伝達に変化はなかったが、長期増強が低下していた。IL-1βの拮抗によりこれらの変化は改善し、その機序にIL-1受容体を関したシグナルが関与していることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症合併高齢者における、敗血症罹患後の認知機能障害は予後に影響を及ぼすだけではなく、患者の生活の質を著しく損なうため社会的に大きな問題となる。本研究で示したシナプス可塑性の変化は、認知機能を反映する細胞学的モデルと考えられており、IL-1受容体の拮抗により認知機能改善の可能性があることを示した。敗血症関連脳障害を予防する治療薬は未だ存在しないが、本研究の結果からIL-1受容体を標的とした治療薬の開発が望まれる。
|