研究課題/領域番号 |
18K16584
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
石井 大嗣 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (80622167)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | Glioblastoma / GSPT1 / Glioma / glioma / グリオーマ / cereblon |
研究成果の概要 |
GSPT1はRac1の下流の分子で、細胞周期を調節する重要な分子である。最近GSPT1阻害剤として報告されたセレブロン結合分子CC-885による抗腫瘍効果について、グリオーマ細胞を用いて解析した。悪性グリオーマではGSPT1の発現量と予後とに関連性は無かった。CC-885をグリオーマ細胞に添加すると、GSPT1の蛋白発現は著明に低下し、細胞増殖も抑制された。マウスの脳移植モデルにCC-885を投与すると、脳内で腫瘍の増大が抑制され、アポトーシスも増加し、マウスの生存期間も有意に延長した。以上より、CC-995はグリオーマ細胞に対して高い抗腫瘍作用をしめし、新たな治療薬となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膠芽腫を始めとする悪性グリオーマは未だ有効な治療方法がない非常に予後不良な脳腫瘍で、新たな治療ターゲットが切望されている。本研究では、細胞周期調節因子のGSPT1に着目した。まず、GSPT1がグリオーマ組織で高度に発現していることが確認された。また、セレブロン結合分子で最近GSPT1阻害剤として報告されたCC-885をマウスのグリオーマ細胞脳移植モデルに投与すると、著明な抗腫瘍効果を示したことから、GSPT1阻害はグリオーマに対する新たな治療ターゲットとして有望であることが示された。今後、GSPT1をターゲットとした新たな薬剤も開発されてくることが期待される。
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