研究課題/領域番号 |
18K16588
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
有村 公一 九州大学, 医学研究院, 助教 (00638025)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 脳梗塞 / ナノ粒子 / ペリサイト / PDGF-B / ナノカプセル / PDGF / drug delivery system |
研究成果の概要 |
PDGF-B結合ナノ粒子(PDGF-B NP)を作成し脳梗塞における治療効果について検討した。マウス一過性中大脳動脈閉塞モデルにおいて、脳梗塞作成24時間後にPDGF-B NPを尾静脈より経静脈的投与すると、コントロール群と比較して3,7日後で脳梗塞巣の有意な縮小を認めた。またシリンダーテストでも神経機能の改善を認めた。免疫染色・ウエスタンブロットでPDGF-B NPにより脳梗塞でAktのリン酸化が増強されていた。各細胞マーカーとの二重染色で、特にペリサイトにおいてAktリン酸化が増強されており、梗塞巣改善に寄与していると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞に対する治療はtPA静注療法や血管内治療による急性再開通療法が行われているが、time windowが狭く適用できる患者の割合は多くないため、より多くの脳梗塞患者に施行できる新規治療の開発が望まれている。本研究ではPDGF-B NPによりペリサイトにおけるAktリン酸化が賦活され、脳梗塞改善に寄与している可能性が明らかになった。このPDGF-B NPは容易に作成でき、また24時間後投与で効果を発揮することから、急性再開通療法が適用できない場合も含めた多くの脳梗塞患者の新たな治療法となる可能性がある。
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