研究課題/領域番号 |
18K16613
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
牧野 紘士 富山大学, 附属病院, 医員 (50816022)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 椎間板変性 / c-Fos / 疼痛 / 黄色靭帯肥厚 / 変形性脊椎症 |
研究成果の概要 |
変形性脊椎症は、腰痛や脊柱管狭窄の原因となる頻度の高い疾患であり、その根本的な治療法が求められている。我々はマトリックス分解酵素の上流に位置する転写因子c-Fosに注目し、選択的c-Fos/AP-1阻害薬(T-5224)の椎間板変性、椎間板に関連する疼痛や黄色靭帯肥厚に対する抑制効果を検証した。ラット尾椎椎間板穿刺モデルにおいて、T-5224の投与により、画像(X線、MRI)的・組織学的に椎間板変性が抑制された。さらに、疼痛行動解析で疼痛に対する閾値を上昇させた。この結果より、c-Fos/AP-1阻害により脊椎椎間板変性の進行を阻止することができ、さらに疼痛の軽減にも働くことが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
変形性脊椎症は、有病率の高い腰痛症や脊柱管狭窄症を引き起こし、結果として身体活動の低下を招くため、社会的な負担は大きい。しかし、現在においては対症療法が中心であり、椎間板変性や黄色靭帯肥厚を抑制する根本的治療法はない。本研究では、選択的c-Fos/AP-1阻害が、椎間板変性の進行を抑制し、疼痛に対しても抑制的に働くことを示した。このことより、脊椎の退行変化に対する新たな治療法の一つとなり得ることを示した。
|