研究課題/領域番号 |
18K16680
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 独立行政法人労働者健康安全機構総合せき損センター(研究部) |
研究代表者 |
久保田 健介 独立行政法人労働者健康安全機構総合せき損センター(研究部), 独立行政法人労働者健康安全機構総合せき損センター(研究部), 研究員(移行) (00717069)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 脊髄損傷 / 血中亜鉛濃度 / 神経学的予後 / 予後予測 / 血清亜鉛濃度 |
研究成果の概要 |
総合せき損センターで前向き研究を行い、急性期の血清亜鉛濃度で運動機能予後を予測できるかどうかを調べた。その結果、38人の脊髄損傷患者に関する非線形回帰分析にて、脊髄損傷後72時間以内の血清亜鉛濃度が長期の運動機能予後を高い精度で予測することに成功した(R2=0.84、予測式:回復後のASIA motorスコア=98.064 / {1 + EXP [-0.236([Zn] -67.489)]})。この精度はこれまでに報告された急性期バイオマーカーよりも著しく高く、脊髄損傷急性期の血清亜鉛濃度が脊髄損傷患者の運動機能予後を予測するための有用なバイオマーカーであることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、iPS細胞などを用いた脊髄再生治療に高い関心が集まっている。しかし、急性期脊髄損傷では自発的な機能回復がしばしば見られ、回復の程度も患者ごとに異なるため、神経学的予後予測は極めて困難である。そのため、新規治療候補薬が急性期脊髄損傷患者にどれほどの麻痺改善効果をもたらすのか判別することが難しく、脊髄損傷に対する新規治療薬開発の大きな障害となっている。 本研究にて、脊髄損傷急性期の血清亜鉛濃度が、これまでに報告されてきたバイオマーカーよりも著しく高い精度で、脊髄損傷患者の運動機能予後を予測可能であることが分かった。本研究の成果は、今後の脊髄損傷の新規治療法開発に寄与しうると確信している
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