研究課題/領域番号 |
18K16767
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 智子 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (40732681)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 卵胞発育 / FSHレセプター / BMP15 / phoenixin / 卵胞刺激ホルモン受容体 / 顆粒膜細胞 / FSHR / エピジェネティック / パラクライン因子 |
研究成果の概要 |
卵胞顆粒膜細胞における卵胞刺激ホルモン受容体(FSHR)の発現を誘導する物質として卵子由来のシグナル伝達物質Bone Morphogenetic Protein 15(BMP15)と新規神経ペプチドphoenixinの効果と作用機序を解明した。BMP15は、smad経路とnon-smad経路を介してFSHRプロモーター領域のエピジェネティックな修飾に寄与しFSHR発現を促進した。またphoenixinはFSHR発現を促進するだけでなく顆粒膜細胞増殖とステロイド産生を促進することを示した。マウス組織培養にて卵胞発育と排卵を誘導することを示し、初めてphoenixinの卵巣における働きを報告した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
顆粒膜細胞がFSHRを適切に発現することは良質な卵を得るために必須である。卵胞顆粒膜細胞におけるFSHR発現制御機構の解明は、妊孕性の高い良質な卵を多く獲得するための知見を与え、卵胞発育刺激に対するpoor responderへの補助療法開発に役立つ可能性がある。また近年、悪性腫瘍治療前の女性の卵巣凍結による妊孕性温存が臨床応用されているが、癌治療後の自家移植時に、移植組織片に混じった癌細胞をも移植してしまうリスクがある。これはヒト卵胞の完全体外培養系による成熟卵の獲得により解決されうるが、FSHR発現制御機構の解明はこの点にも寄与すると期待される。
|