研究課題
若手研究
Beta-カテニン(CTNNB1)と胚発生に必須であるものの、マウスのCTNNB1欠損胚はE7.0の原腸陥入期に異常を示して胚性致死となる。CTNNB1の重要度から着床前には代償機構が存在する可能性がある。本研究では、(1)Ctnnb1欠損胚(欠損精子と欠損卵由来の胚)は、leukemia inhibitory factorの分泌によって開始される母体側の着床応答を誘起できない、(2)Ctnnb1欠損胚盤胞において、caudal-type homeobox 2遺伝子の栄養外胚葉細胞での発現が消失する、(3)野生型マウスの卵管内液の注入によって上記の異常は回復する、の3点を明らかにした。
これまで分子生物学的研究や細胞生物学的研究などの研究により、着床や妊娠維持を成功させるために子宮側が起こす反応については解明が進んできた。その一方、着床において胚がどのような役割を持っているのかは未だに不明な点が多い。本研究によってマウスにおける着床に必須な胚側因子を明らかにすることは、着床メカニズムを解明するための第一歩となる。更に、この研究を発展させることにより、不妊の大きな原因の一つである着床不全の解明と治療への助けとなる。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)
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