研究課題/領域番号 |
18K16826
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
本藏 陽平 東北大学, 大学病院, 助教 (20810146)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 難聴 / 内耳 / 酸化ストレス / Nrf2 / 抗酸化能 / 加齢性難聴 / 騒音性難聴 |
研究成果の概要 |
生体の抗酸化の中心を担う転写因子Nrf2に着目した加齢性難聴の予防法の解明を目的に本研究を行った。12ヶ月齢のNrf2活性型の遺伝子改変マウスと野生型マウスを比較検討した。聴性脳幹反応の解析によりNrf2の活性化により低音域から中音域で加齢性難聴が予防できることを明らかにした。この結果を裏付けるように組織学的解析でも、Nrf2の活性化により、蝸牛頂回転と中回転のラセン神経節、ラセン靭帯、外有毛細胞の加齢性変性が有意に抑制されていた。さらに、免疫組織化学的検討によりNrf2の活性化により酸化ストレスが減弱が示された。この結果から、Nrf2の活性化が加齢性難聴の予防に有効であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢性難聴は高齢化社会の進展に伴い患者数の増加が懸念されている疾病である。さらに、難聴と認知機能の低下の関連がWHOより報告され、健康長寿社会実現のための加齢性難聴対策の重要性が広く認識されるようになってきた。これまでに加齢性難聴の有効な予防法は解明されていない。本研究では、生体の抗酸化能の中心を担う転写因子Nrf2に着目し、Nrf2の活性化が加齢性難聴の進行を予防することをマウス実験で明らかにした。この結果は、Nrf2が加齢性難聴予防の臨床的ターゲットになることを示唆しており、今後の臨床応用に向けた研究の発展が期待される。
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