研究課題
若手研究
今回、頭頸部癌における選択的スプライシングを介した発癌機構を次世代シーケンサー解析を用いて検討した。まずTCGAのデーターを用いて候補遺伝子を抽出し、頭頸部癌細胞株を用いて表現型を検討した。その結果幾つかの遺伝子が候補遺伝子として選択された。次に上記の遺伝子導入株、ノックダウン株を作成した後、RNA-Seq解析により、誘発されたスプライシング変異を同定した。その結果スプライシング関連遺伝子の異常は多くの発癌遺伝子の異常スプライシングを誘導していることが判明した。スプライシング関連遺伝子の異常は頭頸部癌の異常スプライシング発現を誘導し、発癌に関与する可能性がある。
遺伝子変異以外の発癌機構として遺伝子発現の下流である転写後調節レベルの選択的スプライシングによる発癌機構が明らかになってきている。このスプライシングによる発癌機構が頭頸部癌の発癌に重要な役割を果たしている可能性が十分あると考え今回の研究を行った。本研究によりスプライシング関連遺伝子CPSF1の遺伝子変異は癌関連遺伝子のASEを幅広く誘発し、CPSF1の発現異常は、頭頸部癌においてASEを誘発することにより、発がんに関与している可能性があることが判明した。さらなる研究により頭頸部癌の発癌機構解明、予後向上に貢献できる可能性がある。
すべて 2021 2020 2019 2018
すべて 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 9件、 査読あり 17件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (1件)
Acta Oto-Laryngologica
巻: 1 号: 6 ページ: 1-6
10.1080/00016489.2021.1897160
The Laryngoscope
巻: 2 号: 9 ページ: 1-2
10.1002/lary.29408
International Journal of Oncology
巻: 58 号: 2 ページ: 226-237
10.3892/ijo.2020.5156
Oncogene
巻: 39 号: 40 ページ: 6327-6339
10.1038/s41388-020-01431-8
PLOS ONE
巻: 15 号: 5 ページ: e0233380-e0233380
10.1371/journal.pone.0233380
Virchows Arch
巻: X 号: 2 ページ: 291-299
10.1007/s00428-020-02777-w
Clinical Cancer Research
巻: - 号: 11 ページ: 2693-2703
10.1158/1078-0432.ccr-18-3301
Head & Neck
巻: 42 号: 4 ページ: 688-697
10.1002/hed.26041
The American Journal of Surgical Pathology
巻: 44 号: 4 ページ: 526-535
10.1097/pas.0000000000001413
Cancer
巻: 126 号: 4 ページ: 737-748
10.1002/cncr.32610
Tokai J Exp Clin Med
巻: 44 ページ: 59-67
Nature Communications
巻: 10 号: 1 ページ: 2188-2188
10.1038/s41467-019-09937-w
巻: 125 号: 14 ページ: 2423-2434
10.1002/cncr.32068
Clinical Otolaryngology
巻: 43 号: 5 ページ: 1407-1410
10.1111/coa.13172
International Journal of Cancer
巻: 143 号: 10 ページ: 2425-2436
10.1002/ijc.31778
Histopathology
巻: 73 号: 6 ページ: 943-952
10.1111/his.13706
巻: 20 号: 20 ページ: 5123-5132
10.1158/1078-0432.ccr-18-0752
Case Reports in Otolaryngology
巻: 2018 ページ: 1-4
10.1155/2018/9207264