研究課題/領域番号 |
18K16864
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
東野 正明 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (30397278)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 唾液腺癌 / PD-L1 / 耳下腺癌 / 粘表皮癌 / TPS / CPS / 耳下腺悪性腫瘍 / MDSC |
研究成果の概要 |
耳下腺がんにおけるPD-L1発現と生存率の関係を調べるため、耳下腺がん患者127名を対象に免疫組織化学的解析によりPD-L1発現を検討した。PD-L1発現は耳下腺がんの28.3%に認められ、ステージが高い腫瘍、グレードが高い腫瘍、リンパ節転移陽性例で発現が高かった。しかし、5年疾患特異的生存率は、PD-L1陽性腫瘍の患者で82.2%、PD-L1陰性腫瘍の患者で86.9%であり、有意差はなかった。PD-L1発現は高悪性度がんの約50%で陽性であり、頭頸部扁平上皮がんにおけるレベルと同様であった。したがって、予後不良の悪性度の高い耳下腺腫瘍の患者さんに対する新たな治療選択肢となる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
唾液腺癌は希少癌であり、再発転移の際の標準治療は確立されていない。しかし、高悪性度の唾液腺癌は高率に遠隔転移を来たすが、これまでは頭頸部扁平上皮癌の治療に準じた治療薬を選択せざるを得なかった。このたび、頭頸部扁平上皮癌に対して、PD-L1を介した免疫チェックポイント阻害薬の有効性が確認され、再発転移頭頸部悪性腫瘍に対して、保険承認された。その承認にあたり、PD-L1が高発現していることが良い適応であることが指摘されている。本検討において、耳下腺癌でPD-L1が高悪性度癌で有意に発生率が高いことがわかり、免疫チェックポイント阻害薬の良い適応になる可能性が示唆された。
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