研究課題/領域番号 |
18K16871
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鈴木 正宣 北海道大学, 医学研究院, 助教 (70455658)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 好酸球性副鼻腔炎 / サイトカイン / 鼻ポリープ / TLR / SIRT1 / PolyIC / 鼻粘膜上皮細胞 / TLR3 / 自然免疫シグナル / 耳鼻咽喉科学 / アレルギー学 / 慢性副鼻腔炎 / リモデリング / MMP9 / エピジェネティック / HDAC |
研究成果の概要 |
ヒト初代継代鼻粘膜上皮細胞におけるサイトカイン発現・分泌制御機構の解明を行った。TLRの各種アゴニストを投与し、multiplex assayやmicrofluidic qPCR法でサイトカイン発現を検討し、その時間依存性、濃度依存性を検討した。結果、サイトカインのみならず、ウィルス受容体を含めたタンパク質発現がPoly(I:C)によって制御されていることが判明した。一方で、Poly(I:C)以外のTLRアゴニストは、タンパク質の発現に与える影響は限定的であった。このことからは、鼻粘膜上皮細胞にはTLR3特異的な自然免疫応答が存在する可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
得られた結果からは鼻粘膜上皮細胞は自然免疫応答によってサイトカイン産生を制御していることが判明した。サイトカインは好酸球性副鼻腔炎などの副鼻腔炎症性疾患のに関与している。この制御はこれらの疾患の予防・治療などに応用できる可能性が示唆された。 特に、自然免疫受容体のTLR3はdsRNAを特異的に認識するレセプターであること、ウィルス増殖の際にはdsRNAが産生されること、また、急性鼻炎の多くはウィルス感染に起因することをあわせて考えると、この鼻粘膜上皮細胞における特異的な自然免疫応答は、生体において合目的的な機構と考えられた。一方で、疾患によってはこの応答が生体にとって不利に働くことも判明した。
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