研究課題
若手研究
本研究では、好酸球性副鼻腔炎の難治症例において、ペリオスチンの発現について検討し、特にそのアイソフォームに注目して、好酸球性副鼻腔炎の難治化メカニズムを解明するものである。好酸球性副鼻腔炎を含む、慢性副鼻腔炎鼻茸組織、および鼻茸から抽出したtotal RNAを用いて、アイソフォームの発現の検討を行った。鼻茸組織においては、全例でisoform 5が最も発現量が高く認められた。NHLF細胞とはisoformの発現のパターンが異なっており、鼻茸での組織特異性があると考えられる。このことから、isoform5は副鼻腔炎の難治化のメカニズムより、鼻茸の形成そのものに関連している可能性が考えられる。
本研究により、手術前後のペリオスチンの変化を見ることで、バイオマーカーとしての有用性が向上することが示唆され、鼻副鼻腔由来のペリオスチンを特異性が高く測定できることが重要であると考えられた。慢性副鼻腔炎鼻茸におけるペリオスチンアイソフォームは、副鼻腔炎の重症度にかかわらず、全症例でisoform 5が最も強く発現しており、鼻副鼻腔組織での組織特異性があると考えられる。血清中のペリオスチンisoform 5を測定することで、より有用性の高い好酸球性副鼻腔炎のバイオマーカーとして使用できる可能性が考えられる。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)
Sci Rep.
巻: 8(1) 号: 1 ページ: 11450-11450
10.1038/s41598-018-29612-2
120007133851