研究課題
若手研究
本研究では以前の計測システムを改良し、発信機、パーソナルアンプ、GMMバイブレーターおよび分娩監視装置からなる計測システムを用いた。2000 Hz、90 dB、5秒の純音で母体腹部から胎児に音刺激を行い、音刺激前後の心拍数変化を分娩監視装置にて測定した。正常聴力の胎児では音刺激による心拍数上昇は妊娠20週目から認め、妊娠28~37週で動睡眠状態の全ての児で心拍数の上昇がみられた。聴覚成熟の観点から胎児聴覚検査は妊娠28週以降、動睡眠状態を示唆する心拍数変化の状態での音響刺激が適当であることが実証された。
本研究は内耳病変の発生初期の段階を胎生期に検出することによって、不可逆性の障害に至る以前に病変の進行の予防や根本的治療を導入させ、重度な障害を回避または回復させることを目的として行われた。本スクリーニングシステムにおいて妊娠28週以降、動睡眠状態での音響刺激で胎児の聴覚能が推定可能であることが実証された。本成果を基盤として、胎児期や出生直後での遺伝子治療など難聴の根治治療に繋げる。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件)
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