研究課題/領域番号 |
18K16949
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩川 外史郎 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (30638648)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ヒストン修飾 / 網膜変性 / Ezh2 / H3K27me3 / ヒストンメチル化 / Retinal degeneration / Histone methylation / Epigenetics |
研究成果の概要 |
網膜の変性は遺伝子変異によらない、いわゆるエピジェネティックな遺伝子発現制御機構の破綻によっても引き起こされると考えられているがその寄与はよく分かっていない。本研究ではヒストン修飾の一つであるH3K27me3のメチル化を促すEzh2の網膜特異的ノックアウトマウス(Ezh2-cKO)を解析した。メチルニトロソ尿素によって視細胞の変性を引き起こしたところEzh2-cKOではコントロールと比較して変性の進行が抑制されている傾向があり特にオスマウスで顕著であった。細胞死の一つであるネクロトーシス関連遺伝子の発現がEzh2-cKOで低かったことから、H3K27me3とネクロトーシスの関連が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒストン修飾を含むエピジェネティックな発現制御機構と様々な疾患との関連は明らかにされつつあるが、網膜変性に対する寄与はよく分かっておらず、役割が比較的よく分かっているH3K27me3の網膜変性における知見も非常に少ない。本研究によりH3K27me3が視細胞の変性の進行に寄与していることが示唆され、さらに変性を促進する薬剤であるMNUに対する反応性の性別差から、細胞死の中でもネクロトーシスに関与する可能性が考えられる。今後視細胞変性に対して促進性あるいは抑制性に働く因子との関係からそのメカニズムが明らかとなり、変性を抑える手立ての一助となることが期待される。
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