研究課題/領域番号 |
18K17027
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小川 真理子 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (20754732)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | インフルエンザウイルス / 肺炎球菌 / 肺炎 / インフルエンザ / レンサ球菌 / 重複感染 |
研究成果の概要 |
A型インフルエンザウイルス (IAV) による主な死因の一つは,肺炎球菌による細菌性肺炎の合併である.本研究では,細菌感染初期におけるIAV感染宿主-細菌間相互作用に着目し,小胞体局在シャペロンである GP96 がIAV感染に伴い,肺胞上皮細胞表層に誘導されることを見出した.IAV感染細胞への肺炎球菌の菌体付着量はウイルス非感染細胞と比較して有意に増加したが,GP96抑制剤の添加により非感染細胞への付着と同等レベルまで減少した. 以上の結果から,IAV感染により上皮アピカル部位に表出したGP96は,肺炎球菌に対する宿主レセプターとして機能することにより菌体付着を亢進させることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,ウイルスと細菌が重複感染した宿主における複雑な病態形成機構を明らかにし,既存の治療法に代わる感染制御法の提案を目的として推進した.A型インフルエンザウイルス感染により気道上皮細胞に表出したGP96は細菌に対する宿主レセプターとして機能するが,GP96抑制剤の添加によりウイルス感染細胞への細菌の付着は抑制されることを証明した.したがって,ウイルス感染に伴い表在化するGP96は有効な感染防御標的分子であり,インフルエンザに重複する細菌性肺炎の新規感染制御法の開発に応用できると考える.
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