研究課題/領域番号 |
18K17028
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
多田 彩乃 香川大学, 医学部, 助教 (80779463)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | F. nucleaetum / 共凝集 / バイオフィルム / F. nucleatum / フソバクテリウム / 外膜タンパク質 / 菌叢解析 / 歯周病 / 次世代シークエンス |
研究成果の概要 |
F. nucleatumは多様な口腔細菌と共凝集し、口腔バイオフィルムの成熟に重要な役割を果たしている。F. nucleatumの外膜タンパク質FadAを認識する抗体を作製し、本菌種と共凝集する口腔内細菌の網羅的解析を行った結果、F. nucleatumはA. neaslundiiと強固な共凝集体を形成することが明らかになった。また、A. neaslundiiの培養上清中にはF. nucleatumの共凝集能を増強する活性があり、この増強作用はF. nucleatumの死菌では確認できないため、F. nucleatumが共凝集シグナル分子を感知し、生理学的変化を起こした結果であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
F. nucleatumは歯周病関連細菌であり、単独でのバイオフィルム形成能は低いが、多様な口腔細菌と共凝集することで強固で複雑な口腔バイオフィルム形成と成熟に重要な役割を果たしている。また、F. nucleatumは大腸癌など様々な全身疾患との関連性が報告され、注目されている。しかしながら、本菌種がどのように他の口腔内細菌を認識し、自己の凝集能を制御しているのか、そのメカニズムは解明されていない。本研究によるF. nucleatumの共凝集の分子メカニズムの解明は新たな歯周疾患の治療および予防法の開発に多大な情報を与えるものである。
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