研究課題/領域番号 |
18K17032
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
向坊 太郎 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (50635117)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 唾石症 / シュウ酸カルシウム / Oxalate / シュウ酸 / 唾石 / SLC26A6 / 唾液腺 / Slc26a6 / 陰イオン交換体 |
研究成果の概要 |
本研究ではシュウ酸ナトリウムをマウスに経口投与し,唾液腺に発現するSLC26A6の機能と唾石形成の因果関係について調査した.12週齢FVB/Njマウスを2群に分け,シュウ酸ナトリウムの2週間の経口投与する群と,生理食塩水を同量経口投与する群(コントロール群)に対し,組織中のシュウ酸カルシウム結晶沈着を確認した.腎臓,顎下腺,舌下腺組織をPizzolato染色したところ,全ての組織でシュウ酸ナトリウム経口摂取群のみでシュウ酸カルシウム結晶の沈着が認められた.舌下腺においては腺房細胞の一部に現局して大型の結晶が偏在しており,Slc26a6が舌下腺組織唾石の形成に関与している可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究によりSLC26A6が生体内でシュウ酸の代謝に関わっており,SLC26A6の機能不全によりシュウ酸カルシウムが腎臓組織に沈着し,尿路結石の原因となる可能性が指摘されてきた.しかし,一方で同じくSLC26A6が高発現する唾液腺組織においてはその機能が不明であった.申請者は唾石症の原因がSLC26A6の機能と関連しているのではないかと仮説を立て,研究を行った.その結果,シュウ酸ナトリウムの過剰摂取が唾液腺組織中のシュウ酸カルシウム沈着に関わっている可能性が示唆されたことから,本研究成果によりこれまで不明であった唾石症発症のメカニズムの一端を示すことができた.
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