研究課題/領域番号 |
18K17050
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
青柳 浩明 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (10814501)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | HMGB1 / 抜歯窩創傷治癒 / 幹細胞 / M1マクロファージ / 抜歯 / 炎症 / 免疫細胞 / 骨治癒 / 血管新生 / 骨再生 |
研究成果の概要 |
High Mobility Group Box 1(HMGB1)は,炎症刺激時に細胞外へと分泌される。以前,我々は分泌HMGB1が炎症の増悪に関わるだけでなく,創傷治癒の初期炎症において重要であると報告しているが,メカニズムは不明である。本研究では,抜歯窩の幹細胞と遺伝子発現量を検討した。その結果,抗HMGB1抗体群の炎症性サイトカイン,幹細胞のマーカーおよび遊走に関連する遺伝子発現は減少していた。また,M1マクロファージを減少させ,CCL2およびCCR2の遺伝子発現量も減少させた。今回の研究では,MGB1がM1マクロファージの分極およびCCL2産生を促進することが今回の研究で明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HMGB1は,敗血症や脳疾患などに対して抗HMGB1抗体を投与する臨床研究も盛んに行われている。近年では組織修復にも関与することが報告されてきた。我々はこれまでに抜歯窩の治癒過程においてHMGB1を阻害すると,治癒遅延を起こすことを明らかとした。本研究はそれをさらに発展させ,抜歯後に分泌されたHMGB1はマクロファージのM1への分極を促し,さらにCCL2の産生を介して幹細胞の遊走に関わることが明らかとなった。 高齢者や免疫が低下した患者は治癒が遅延することが報告されている。今後このような免疫低下した患者に対して,HMGB1を投与する新たな再生療法へとつながる可能性がある。
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