研究課題/領域番号 |
18K17059
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
中村 卓 松本歯科大学, 歯学部, 助教 (50756393)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 老化 / 歯周病 / 動脈硬化症 / HAECs / IL-6 / SAA / LPS / HAEC / serum amyloid A (SAA) / 細胞培養 / 血管内皮細胞 / 老化関連遺伝子 / 遺伝子サイレンシング |
研究成果の概要 |
本研究は,(1)老化関連疾患である歯周病と動脈硬化症の基盤病態に関与する因子を同定すること,(2)細胞老化の抑制は,歯周病誘導性の動脈硬化症を防止できるか検討することを目的とした.若齢者または高齢者由来のヒト大動脈血管内皮細胞(HAECs)を継代培養して細胞老化を誘導し,歯周病原菌であるP.g菌由来のLPSを添加して,HAECsに及ぼす影響を検討した. その結果,IL-6の発現量が有意に増加したが,一方で老化関連因子の発現量に有意な差はなかった.以上より,歯周病と動脈硬化症の基盤病態においてIL-6が関与し,老化が両疾患を悪化させる機序において重要な役割を果たす可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在,我が国は超高齢社会であり,高齢者の健康寿命をいかに延長できるか問題となっており,生物学的老化メカニズムの解明が最重要課題となっている.加齢はCVDに対する最も有力な危険因子であるが,その原因疾患である動脈硬化症と加齢を結びつけるメカニズムはまだ十分に解明されていない.また,加齢は歯周病の発症と進行においても関与することが報告されている. 本研究により,老化が歯周病および動脈硬化症を悪化させる機序において,IL-6が関与することが示唆された.本研究のさらなる発展は,老化関連疾患に対する新たな治療方法を確立できる可能性を秘めていると考えられる.
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