研究課題/領域番号 |
18K17065
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森本 千晶 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70806801)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 低酸素 / 細胞外基質 / 歯周病 |
研究成果の概要 |
本研究では、近年、細胞外基質産生に重要な役割を担うことが注目されている低酸素誘導因子(HIF)が、歯周組織におけるコラーゲンの合成と成熟に与える影響を解析した。その結果、ヒト歯肉線維芽細胞(HGF)、ヒト歯根膜細胞(HPDL)において、HIF-1alphaの活性化がプロコラーゲン合成水酸化酵素(P4HA1、PLOD2)の産生を誘導し、P4HA1はコラーゲンの産生を、PLOD2はコラーゲン線維の架橋構造の形成を各々亢進させることが明らかとなった。これらの結果から、歯周組織における低酸素環境の誘導は、HIFを介してコラーゲンの量と質の両方を制御していることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯周組織における低酸素下でのコラーゲン産生亢進の分子機序については、これまでに全く報告がなかった。そこで本研究では、HIFに着目し、HGF、HPDLを用いて低酸素下でのコラーゲン産生亢進の分子機序について解析を行った。本研究にて明らかとなったHIF-1alpha依存性P4HA1、PLOD2の産生亢進は、内因性の組織修復に重要な役割を担っていると考えられ、両分子の発現低下や機能不全が歯周病の重症化へ関与していると考えている。今後、両分子の歯周病病態形成過程における役割がin vivoにて明らかになれば、歯周組織における組織修復能を診査する新たな診断方法の確立につながるのではないかと考えている。
|