研究課題/領域番号 |
18K17077
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大原 絹代 日本大学, 歯学部, 専修医 (10731606)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯髄炎 / 異所性疼痛異常 / 異所性疼痛 / TLR4 / 関連痛 / 三叉神経節細胞 / NFkB / MAPキナーゼ |
研究成果の概要 |
申請者のこれまでの研究により,歯髄炎が発症するとHsp70が歯髄組織に発現し,三叉神経節細胞体に軸索輸送され、歯髄を支配しているTG神経細胞体から細胞外分泌され,舌を支配しているTG神経細胞のTLR4と結合し,このTG神経細胞の興奮性を増強することを報告してきた。今回の結果から、1) 興奮性を増したTG神経細胞では、NF-kB及びMAPk経路を介してTRPA1受容体合成が亢進する可能性が考えられた。また、2) M1歯髄と舌を二重支配するTG細胞の存在も確認されており,この細胞が歯髄炎によって興奮することによっても、舌に痛覚過敏が引き起こされると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臨床では歯髄に慢性的な炎症が引き起こされると、歯髄以外の部位(顔面皮膚、顎関節、歯根膜、舌あるいは口腔粘膜)に異所性異常疼痛として症状が生じる場合がある。つまり歯髄炎に起因する口腔顔面領域の異所性異常痛覚の症状が多岐にわたるため、疾患箇所以外に異所性異常疼痛という形で全く異なる部位に慢性の痛みを引き起こす。そのため、正確な審査・診断を困難にし、臨床上非常に大きな問題を引き起こすことがある。本研究で歯髄炎に伴う異所性異常疼痛を解明することは、原因不明の口腔顔面痛により苦しんでいる患者に適切な治療を施し、不適切な歯科治療から患者を救うことに役立つと考えられる。
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