研究課題/領域番号 |
18K17157
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
浦田 健太郎 日本大学, 歯学部, 助教 (60754398)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 加齢 / ミクログリア / M1 / M2 / サイトカイン / 口腔粘膜 / 機械痛覚過敏 / SAMP8 / SAMP8 / SAMR1 / 口腔内 / 炎症性ミクログリア / 抗炎症性ミクログリア / 炎症 / 疼痛 |
研究成果の概要 |
口腔粘膜の疼痛受容に対する加齢の影響は不明である。近年、中枢性マクロファージであるミクログリアは、神経の興奮性調節に影響を及ぼし、顎顔面領域の疼痛発現に関与する事が報告されている。そこで、ミクログリア性疼痛調節機構に着目した口腔粘膜損傷後の機械痛覚過敏に対する加齢の影響を明らかにするために、老化マウスを用い行動観察実験、免疫組織化学実験及び行動薬理化学実験を行った。実験結果より、加齢は、炎症性あるいは抗炎症性ミクログリアへの性質変化の様相と、各ミクログリアから放出されるサイトカインであるTNF-αやIL-10の発現に影響を及ぼし、口腔粘膜に発症した機械痛覚過敏を増強及び持続する事が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔粘膜の疼痛は患者の苦痛を招く。加齢が疼痛受容機構へ及ぼす影響の検索において、口腔粘膜損傷後に機械痛覚過敏が加齢により増強及び持続するという成果は、高齢者補綴臨床に有用な疼痛治療ガイドラインの作成や、損傷部が治癒したかに見える粘膜に対する疼痛の有無の診査診断に役立つ可能性を学術的意義に持ち、加齢はミクログリア性の疼痛調節に変化を及ぼすという成果は、鎮痛薬の開発に寄与するという学術的意義を持つ。超高齢社会となった現在、健康寿命の延長の為に口腔内に生じる問題の改善が求められており、口腔内の異常な疼痛により咀嚼や嚥下が困難となった患者に対する、その改善の一助となる事を本研究の社会的意義と考える。
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