研究課題/領域番号 |
18K17189
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 陽子 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (90431593)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 顎矯正手術 / 骨代謝活性 / オステオカルシン陽性細胞 / 循環骨芽細胞系細胞 / 血清骨代謝マーカー |
研究成果の概要 |
顎矯正手術を施行した患者から経時的に末梢静脈血採取を行い、骨代謝マーカ(CRP,ICTP, ALP,BAP)値とフローサイトメトリを用いて循環骨芽細胞系細胞であるオステオカルシン陽性細胞の発現について測定を行い、その変動について解析した。まず手術直後にCRPが上昇し、その後骨吸収マーカーICTPが上昇し、術後1か月頃にALP・BAPが上昇した。またOCN陽性細胞は術後1日から1週間で有意に増加し、徐々に減少しながら術後3か月で術前と同じレベルとなっていた。骨治癒過程の各ステップ(術後炎症、骨吸収、骨形成時期)において、全身性に骨代謝活性が亢進することが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで動物実験では骨折による局所的侵襲により組織に炎症が起き、骨髄由来の循環骨芽細胞系細胞(Circulating osteogenic precurser cell:COP細胞)が血流を介して骨折部位に遊走し、軟骨内骨形成の過程を経て骨折が治癒することが示されていた。しかし、今回の研究ではヒトにおいても、顎矯正手術に伴う外科的侵襲ストレスによって、術直後から骨治癒過程の各ステップ(術後炎症、骨吸収、骨形成時期)において、全身性に骨代謝活性が亢進することが確認された。これにより骨代謝の亢進タイミングを利用した治療システムや治療戦略の開発、展開につながることが期待される。
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