研究課題
若手研究
申請者らは根治的手術後の口腔癌患者を対象に、再発予防を目的とした術後アジュバントペプチドワクチン療法の医師主導臨床試験を行った。本研究では、この臨床試験において採取した末梢血単核球 (PBMC)を用いて、ペプチド抗原特異的なCTLの誘導の有無やPBMC中の免疫関連細胞 (NK細胞、M2マクロファージ、制御性T細胞など)をフローサイトメトリーで解析した。また、生検や手術によって採取した腫瘍検体中の免疫関連遺伝子の発現をNanoString Technologiesで解析した。さらに、血清中のIL-6濃度をELISAで解析した。今後はこれらの結果と臨床効果の相関について解析する予定である。
進行口腔癌に対しては、以前より手術療法に加えて放射線療法や化学療法を組み合わせることが一 般的である。しかし、口腔癌患者の5年生存率は過去30年間ほとんど変化しておらず、抗PD-1抗体療法を含む癌免疫療法が口腔癌治療のブレークスルーとなることが期待される。癌免疫療法は、患者個人の免疫状態によってその効果は大きく異なるとされるが、口腔癌患者における患者個々の免疫状態の解析は不十分な面がある。したがって、本研究の社会的意義は大きいと考える。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)
International journal of molecular sciences
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OncoImmunology
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