研究課題/領域番号 |
18K17225
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
奥井 達雄 岡山大学, 大学病院, 助教 (40610928)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | HMGB1 / がん性疼痛 / 破骨細胞 / 知覚神経 / 癌骨破壊 / 骨痛 |
研究成果の概要 |
組織アレイを用いた正常口腔組織と口腔癌組織におけるHMGB1発現の検討により,HMGB1は癌細胞,特に細胞質での発現が増加していた. HMGB1高発現口腔癌細胞SASをマウス脛骨骨髄に注入すると溶骨性の増大を示し骨髄内の痛覚神経の増成ならびに骨痛を示した。 HMGB1中和抗体ならびにHMGB1受容体阻害薬はSAS担癌マウスの骨痛を緩和した。またshRNAによるHMGB1発現抑制も同様に骨痛を抑制した.癌細胞が産出するHMGB1は痛覚神経を興奮させ骨痛を誘導することが明らかになった
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臨床的にがんの大きさとがん性疼痛強度は相関しない場合が多く、また神経浸潤(PNI)を示すがん患者は予後不良であることから神経とがんの相互作用は予想されていたが、がん性疼痛の分子生物学的な検索は、実験手技の複雑さや電気生理学的な実験手技と分子生物学的な実験手技の差異からピットフォールになっている分野であった。報告者の検討により腫瘍細胞が産生するHMGB1により神経細胞の興奮が惹起され骨痛が増強されることを分子生物学、電気生理学的手法を用いて世界で初めて報告し、研究結果は社会的に重要なインパクトを持つと予想できる。
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