研究課題
若手研究
グルコーストランスポーター1型欠損症はSLC2A1遺伝子の変異により脳内へのグルコースの取り込みが減少する代謝性脳症であり、国内での報告数は70例弱と非常にまれな疾患である。本研究では、当科を受診したGLUT1欠損症患者9名について顎顔面部の形態異常、咬合異常について詳細に分析し、ヒトにおける解剖学的、矯正学的特徴を解析した。その結果、頭位の小さい患者が多いものの、前頭蓋底の前後径は標準範囲内であった。また、多くの患者に小下顎の傾向、上顔面高に対し下顔面高が短い傾向が見られ、上顎前突および過蓋咬合への関連が疑われたが、統計学的有意差は見られず疾患と咬合異常の因果関係は不明であった。
本疾患のように咬合異常との関連が明らかとなっていない疾患において、その原因を解明することは早期治療やより有効で根本的な分子標的薬の探索や遺伝子治療に応用できる可能性が期待でき、非常に高い意義をもつと考えられる。
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Orthodontic waves
巻: 78 ページ: 151-159
Human Genome Variation
巻: 6 号: 1 ページ: 16-16
10.1038/s41439-019-0047-9