研究課題/領域番号 |
18K17256
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
柄 優至 広島大学, 病院(歯), 助教 (50737682)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 顎関節症 / ダイオードレーザー / 疼痛緩和 / 変形性顎関節症 / コールドレーザー / 矯正歯科 / Diode laser / 抗炎症作用 / 半導体レーザー / 超短パルスレーザー / 顎関節 / 治癒促進 / Diode Laser |
研究成果の概要 |
正常ヒト膝関節軟骨細胞を使用した、変形性顎関節症(TMJ-OA)のモデルを用いて、スーパーパルスレーザーの抗炎症作用の検討を行った。結果、IL-1β刺激により軟骨細胞のIL-1β、MMP-1、MMP-3の遺伝子発現および蛋白発現が有意に上昇したのに対し、レーザー照射を行うとその発現上昇が有意に減弱した。さらに、IL-1βの添加によりNF-κBの核内移行が認められたのに対し、レーザー照射群においては核内移行が有意に抑制された。 以上のことより、軟骨細胞に対しスーパーパルスレーザーを照射することで、抗炎症作用が確認され、その機序として、IL-1βの下流シグナルであるNF-κBの関与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯科臨床において、顎関節症を伴う患者に遭遇することがしばしばある。変形性顎関節症(TMJ-OA)は、治療が困難な疾患である。今回の実験から、スーパーパルスレーザー照射が、NF-κB調節を介して、正常なヒト関節軟骨細胞におけるIL-1β誘発炎症を阻害することが確認され、これらの結果は、スーパーレーザー照射がOAの炎症を軽減できる可能性を示している。これは、レーザー照射による作用機序の一部が解明されたとともに、本研究で用いたレーザーは生体組織への熱的損傷がほとんどなく安全性の高いものであり、顎関節の治療しいてはTMJ-OAに対する治療の有効性が確立されれば、社会的にもとても意義のあることである。
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