研究課題
若手研究
本研究は、薬学生が患者中心の医療を意識した臨床能力を身に付けられる教育プログラムを開発することを目的として行なった。実務実習履修前後の薬学生と現役薬剤師を対象とした模擬医療面接に関するワークショップを複数回開催し、模擬医療面接の会話内容について言語分析と非言語分析を行ない、学生と薬剤師の言語的及び非言語的な違いや、医療面接における重要なポイントを抽出することが出来た。これらの結果を加味して医療面接評価のためのルーブリックの観点と基準を作成することが出来た。
厚生労働省から「患者のための薬局ビジョン」が公表されて以来、薬剤師の業務は対物から対人へ移行した。現在、臨床において患者に接しながら薬学的な問題を発見し解決できる実践的な能力を有する薬剤師の養成が必要である。患者の薬物治療に積極的に関わるためには患者との信頼関係の構築と適切な服薬指導を行なえるよう学生を教育することが求められるが、このような臨床能力を鍛える教育をエビデンスに基づいて行っている大学はほとんどない。本研究で得られた成果を学生教育に活かすことで、エビデンスに基づいた質の高い授業を目指し、地域医療に貢献することが出来る。
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