臨床研修医を対象とした自殺予防教育プログラムの開発に関する研究

• 研究課題/領域番号: 18K17386
• 研究種目: 若手研究
• 配分区分: 基金
• 審査区分: 小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
• 研究機関: 横浜市立大学
• 研究代表者: 井上 佳祐 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (50769619)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2022-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2021年度)
• 配分額: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円); 2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円); 2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
• キーワード: 臨床研修医 / 自殺予防 / 教育 / 研修医

研究成果の概要

自殺予防について学ぶ機会の少ない臨床研修医を対象に、国内外の自殺予防の教材・資料を元に、自殺予防教育プログラムを作成した。
私たちは、臨床研修医に対して講義をし、講義の前後で、評価尺度を用いた、自殺の危険性が高い者に対する態度や対応技術の測定をすることで、プログラムの効果を検証することとした。しかし、新型コロナウイルスの影響でクルズスが継続できず、対象者は15名と大変少なくなってしまった。ただ、本プログラムによって、臨床研修医の自殺に対する態度が改善することが示唆された。今後は、オンライン講義などを行うことで対象を増やして、改めて効果測定を行いたい。

研究成果の学術的意義や社会的意義

自殺予防について学ぶ機会の少ない臨床研修医を対象とした、自殺予防教育プログラムを開発した。対象者は少ないものの、自殺に関する態度が講義の前後で改善することが示唆された。今後、オンライン講義などで対象者を増やして調査を再度行うことで、自殺の危険性が高い者に対する対応技術の改善にも本プログラムが寄与するか検証することが可能となる。本プログラムが広まることで、多くの初期研修医の自殺予防に関する態度や対応技術が向上していくことが期待される。

研究成果

• [雑誌論文] First case of Myhre syndrome with schizophrenia (2021)
  • 著者名/発表者名: Inoue Keisuke、Eiro Tsuyoshi、Semoto Misato、Roppongi Tomohide、Nomoto Munetaka、Takahashi Yuichi、Hishimoto Akitoyo
  • 雑誌名: Clinical Dysmorphology 巻: 30 号: 4 ページ: 207-208
  • DOI: 10.1097/mcd.0000000000000386
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Attitude to suicide prevention and suicide intervention skills among oncology professionals: An online cross‐sectional survey in Japan (2021)
  • 著者名/発表者名: Inoue Keisuke、Kawashima Yoshitaka、Noguchi Hiroko、Fujimori Maiko、Akechi Tatsuo、Kawanishi Chiaki、Uchitomi Yosuke、Matsuoka Yutaka J.
  • 雑誌名: Psychiatry and Clinical Neurosciences 巻: 75 号: 12 ページ: 401-402
  • DOI: 10.1111/pcn.13297
  • 査読あり
• [雑誌論文] Suicide prevention and postvention in hospitals in Japan: current status and perspectives. (2020)
  • 著者名/発表者名: Inoue K, Kawanishi C, Narita K, Cho Y, Otsuka K
  • 雑誌名: Psychiatry Clin Neurisci 巻: 74 号: 7 ページ: 414-415
  • DOI: 10.1111/pcn.13015
  • 査読あり
• [雑誌論文] Multi-institutional survey of suicide death among inpatients with schizophrenia in comparison with depression (2019)
  • 著者名/発表者名: Inoue K, Otsuka K, Onishi H, Cho Y, Shiraishi M, Narita K, Kawanishi C
  • 雑誌名: Asian J Psychiatry 巻: 48 ページ: 101908-101908
  • DOI: 10.1016/j.ajp.2019.101908
  • 査読あり
• [雑誌論文] Interventions to prevent suicidal behavior and ideation for patients with cancer: a systematic review (2019)
  • 著者名/発表者名: Kawashima Y, Yonemoto N, Inagaki M, Inoue K, Kawanishi C, Yamada M
  • 雑誌名: Gen Hosp Psychiatry 巻: 60 ページ: 98-110
  • DOI: 10.1016/j.genhosppsych.2019.07.003
  • 査読あり
• [雑誌論文] Suicide, other externally caused injuries and cardiovascular death following a cancer diagnosis: study protocol for a nationwide population-based study in Japan (J-SUPPORT 1902) (2019)
  • 著者名/発表者名: Harashima Saki、Fujimori Maiko、Akechi Tatsuo、Matsuda Tomohiro、Saika Kumiko、Hasegawa Takaaki、Inoue Keisuke、Yoshiuchi Kazuhiro、Miyashiro Isao、Uchitomi Yosuke、Matsuoka Yutaka J
  • 雑誌名: BMJ Open 巻: 9 号: 7 ページ: e030681-e030681
  • DOI: 10.1136/bmjopen-2019-030681
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 救命救急センターに入院となった、高齢の自殺未遂者の臨床的特徴 (2019)
  • 著者名/発表者名: 井上佳祐, 日野耕介, 伊藤翼, 松森響子, 六本木知秀, 野本宗孝, 高橋雄一, 平安良雄
  • 雑誌名: 総合病院精神医学 巻: 31(2) ページ: 193-198
  • 査読あり
• [雑誌論文] Retrospective Study of Trazodone Monotherapy Compared with Ramelteon and Trazodone Combination Therapy for the Management of Delirium. (2018)
  • 著者名/発表者名: Takao Ishii, Takafumi Morimoto, Masaki Shiraishi, Yoshiyasu Kigawa, Kenji Narita, Keisuke Inoue, Chiaki Kawanishi
  • 雑誌名: Journal of Psychiatry 巻: 21 号: 3 ページ: 444-444
  • DOI: 10.4172/2378-5756.1000444
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Psychiatric Consultations at an Emergency Department in a Metropolitan University Hospital in Northern Japan (2018)
  • 著者名/発表者名: Masaki Shiraishi, Takao Ishii, Yoshiyasu Kigawa, Masaya Tayama, Keisuke Inoue, Kenji Narita, Masaru Tateno, Chiaki Kawanishi:
  • 雑誌名: Psychiatry Investigation 巻: 15 号: 7 ページ: 739-742
  • DOI: 10.30773/pi.2018.04.04
  • 査読あり / オープンアクセス
• [学会発表] がん患者に対するメンタルヘルスケアへのアクセス勧奨法の開発: 予備的調査II (2020)
  • 著者名/発表者名: 井上佳祐, 野口普子, 川島義高, 本間英之, 中島真人, 小林真理, 丸山美香, 島津太一, 三角俊裕, 三枝祐輔, 藤森麻衣子, 内富庸介, 松岡豊
  • 学会等名: 第33回日本総合病院精神医学会総会
• [学会発表] がん患者に対するメンタルヘルスケアへのアクセス勧奨法の開発: 予備的調査 (2019)
  • 著者名/発表者名: 井上 佳祐, 野口 普子, 島津 太一, 三角 俊裕, 三枝 祐輔, 藤森 麻衣子, 内富 庸介, 松岡 豊
  • 学会等名: 第32回日本総合病院精神医学会総会
• [学会発表] 気持ちの辛さへの気づきを促す自殺予防戦略 (2019)
  • 著者名/発表者名: 松岡豊, 井上佳祐
  • 学会等名: 第17回日本臨床腫瘍学会学術集会 2019年7月20日
  • 招待講演
• [学会発表] 統合失調症を合併したMyhre症候群の1例 (2019)
  • 著者名/発表者名: 井上 佳祐, 永露 毅, 瀬本 みさと, 六本木 知秀, 野本 宗孝, 高橋 雄一
  • 学会等名: 第115回日本精神神経学会学術集会
• [学会発表] 恩田 優子, 野地 貴, 井上 佳祐, 許 博陽, 野本 宗孝, 六本木 知秀, 高橋 雄一 (2019)
  • 著者名/発表者名: ブレクスピプラゾールで悪性症候群を呈した一例
  • 学会等名: 第115回日本精神神経学会学術集会
• [学会発表] 井上佳祐 (2019)
  • 著者名/発表者名: 入院中の統合失調症患者の自殺予防
  • 学会等名: 第14回日本統合失調症学会
  • 招待講演
• [学会発表] Attitudes toward suicide prevention, suicide intervention skills and communication in medical staffs concerned with cancer patients. (2018)
  • 著者名/発表者名: Keisuke Inoue, Maiko Fujimori, Chiaki Kawanishi, Tatsuo Akechi, Yosuke Uchitomi, Yutaka J. Matsuoka
  • 学会等名: 8th Mind-Body Interface International Symposium
  • 国際学会
• [学会発表] 自殺未遂のため救命救急センターに入院となった、妊産婦の臨床的特徴. (2018)
  • 著者名/発表者名: 井上佳祐, 日野耕介, 伊藤翼, 松森響子, 六本木知秀, 野本宗孝, 高橋雄一, 平安良雄
  • 学会等名: 第37回日本社会精神医学会
• [学会発表] がん医療における自殺ならびに専門的・精神心理的ケアの実態把握 (2018)
  • 著者名/発表者名: 松岡 豊，井上 佳祐，藤森 麻衣子，明智 龍男，河西 千秋，鈴木 秀人，内富 庸介
  • 学会等名: 日本自殺総合対策学会
• [図書] TSD・物質乱用治療マニュアル「シーキングセーフティ」 (2018)
  • 著者名/発表者名: Lisa M Najavits／松本 俊彦, 森田 展彰（監訳）, 井上 佳祐, 今村 扶美, 川地 拓, 古賀 絵子, 齋藤 聖, 高野 歩, 谷渕 由布子, 引土 絵未, 渡邊 敦子（訳）
  • 総ページ数: 500
  • 出版者: 金剛出版
  • ISBN: 9784772416009