研究課題/領域番号 |
18K17388
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
康 秀男 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (90419698)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 同種造血幹細胞移植 / 分子疫学 / 血液悪性腫瘍 / 腫瘍再発抑制 / NK細胞 / 急性GVHD / 予後予測 / 治療標的分子 |
研究成果の概要 |
2009年6月から2018年12月の間に当施設で移植後シクロホスファミドを用いた血縁HLA半合致同種造血細胞移植(PT/Cyハプロ移植)を受けた患者を対象とし、患者とドナー各々、計91例でKIR遺伝子型を同定した。移植前寛解群では、KIR2DS1陽性ドナーからの移植は、KIR2DS1陰性ドナーからの移植と比較して、再発率は有意に低く、生存率は有意に高かった(2年再発率 9.2% vs 42%、P = 0.037;2年生存率 83% vs 34%、P = 0.010)。一方、移植前非寛解群では、KIR2DS1陽性ドナーからの移植は再発率及び生存率を改善させなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、PT/Cyハプロ移植は、その安全性、低コスト、血縁ドナーのため迅速に移植が行える利点により、世界で急速に広まっている。今後少子化社会が予想される本邦においても期待されるが、両親や同胞の複数のドナー候補のうち最適なドナーの選択法については未確立である。本研究では、血液悪性腫瘍の寛解患者において KIR遺伝子型KIR2DS1陽性ドナーから移植した場合に、陰性ドナーからの移植と比較して、2年再発率、2年生存率とも著明に改善することを示した。再発を抑制し、生存率を改善するドナー選択法を提供する本結果は、本邦でのPT/Cyハプロ移植における最適なドナー選択アルゴリズムの確立に寄与する可能性がある。
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