研究課題/領域番号 |
18K17389
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2018-2021) |
研究代表者 |
柴田 幹子 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (10802829)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腎生検 / IgA腎症 / 慢性腎臓病 |
研究実績の概要 |
本研究は、腎生検を行った慢性腎臓病患者のデータベースを構築し、IgA腎症に代表される慢性糸球体腎炎を中心に、詳細な検討を行う事を目的としている。これまでに、既存のIgA腎症患者データベースについて追跡データの入力を行い、最長約20年の長期予後が検討可能となった。しかし、2020年から続く新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、研究代表者が大阪市立総合医療センターへ出向く事が出来ず、定期ミーティングの開催やデータ入力を行う事が出来なかったため、IgA腎症以外の腎疾患について登録時データを入力する事が出来なかった。このため、結合したIgA腎症患者データベースについてさらに詳細な検討を進め、収縮期血圧、拡張期血圧、脈圧、中心血圧といった血圧の各コンポーネントと腎生検病理所見との関係についての検討を行った。2022年度はこの解析結果について、国際学会であるThe 29th Scientific Meeting of the International Society of Hypertensionにおいて「Association between blood pressure components and renal histologic findings in patients with IgA nephropathy」と題して筆頭演者としてポスター発表を行った。 2021年度に引き続き2022年度も新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、研究代表者が大阪市立総合医療センターへ出向くことが出来ず、データ入力を行う事が出来なかったため、2023年度に延長して研究を継続し、データ入力を行うこととなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度には2008年以降に腎生検を行ったIgA腎症患者についてベースラインデータ及び追跡データを入力開始する予定であったが、2020年度、2021年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、大阪市立総合医療センターへ出向いての入力作業を断念した。このため、入力作業に大幅な遅れが生じている。これまでに入力を完了したデータベースについて、さらに詳細な検討をすすめた。腎生検病理所見と血圧コンポーネントとの関係についての検討を行い、その結果について国際学会であるThe 29th Scientific Meeting of the International Society of Hypertensionにおいてポスター発表を行った。また、引き続き腎生検組織の組織所見に主眼をおいた検討を行っている。 新型コロナウイルス感染症の状況が落ち着いてきたため、2023年度は入力作業を再開する予定としている。1997年4月以降に大阪市立総合医療センターで腎生検を行った全腎生検症例を対象とするコホートを立ち上げ、腎生検組織所見を含め疾患毎の特徴を踏まえたベースラインデータを網羅的に収集できるよう、項目を検討し、大阪市立総合医療センターへ出向いて入力作業を行う。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、大阪市立総合医療センターへ出向いての入力作業再開を目指し、入力項目の詳細な検討を行い、入力シートを整える。各疾患のベースラインデータについて、臨床所見、病理学的所見、治療内容等を含め、大阪市立総合医療センターへ出向いて入力作業を行う。1997年4月以降に大阪市立総合医療センターで腎生検を行った全腎生検症例を対象とするコホートを立ち上げ、腎生検組織所見を含め疾患毎の特徴を踏まえたベースラインデータを網羅的に収集できるよう、項目を検討しすすめていく。また、これまでに入力が終了しているIgA腎症患者における最長22年のコホートに関しては詳細な検討を継続していく。高血圧の発症や腎予後、尿所見改善について、臨床的所見、腎病理所見等に関し、多重ロジスティック回帰分析や重回帰分析などの多変量解析を行い検討していく。解析が終了した後、結果を検討し論文ならびに学会発表を通じて社会、国民に発信する予定である。
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