研究課題
若手研究
本研究は2018年に開始された一般住民に対する潜在的動脈硬化の疫学研究の一部として、社会経済的および心理的要因が一般住民の潜在的動脈硬化に与える影響を明らかにすることを目的とした研究である。本研究事業は市町村の住民健診に参加して、冠動脈石灰化評価のためのCT検査への参加希望者を募集しつつ実施しており、これまでの総参加人数は869名(撤回者を除く)、CT撮影者総数は667名であった。本研究のCT撮影の目標人数は1000人としており、今後も引き続き研究事業を継続していく予定としている。なお、本研究は前述の通り中途であるが、途中経過報告を3報学会にて発表を行っている。
高齢化の著しい我が国において心血管疾患の予防は公衆衛生学的に大きな課題である。心血管疾患の予防のためには発症前の潜在的な状態の動脈硬化のリスク因子を同定することが肝心である。本研究は一般地域住民を対象とし胸部CTを用いた冠動脈石灰化を評価することにより潜在的動脈硬化の有病率を明らかにする。さらに、これまであまり調査されていない収入や職業、教育歴などの社会経済的因子や抑うつといった心理的要因が潜在的動脈硬化の発症に与える影響を明らかにする。それにより重点的な保健介入を要すハイリスク集団の同定が可能となり、ひいては動脈硬化の進展を抑制することで健康寿命の延伸に寄与することが期待される。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
Scientific Reports
巻: 11 号: 1 ページ: 23275-23275
10.1038/s41598-021-02809-8
http://www.med.fukuoka-u.ac.jp/p_health/study.html