研究課題/領域番号 |
18K17426
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
田中 聡美 山形大学, 医学部, 助教 (70584316)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 看護 / 転職 / 看護師 / 幸福感 / 職務満足度 / 計画的行動理論 / 職務満足 |
研究実績の概要 |
本研究では,病院勤務の看護師の職務に対する幸福感に影響を及ぼす要因を分析してきた。以降では,職務に対する幸福感の視点からリテンションマネジメントへの課題を検討する。 幸福と回答した看護師は,「患者・看護師関係」に関する発言が多くみられた。これらの回答から,職場での社会的な人間関係の良好さや,それに伴う働きやすさに幸福を感じていることが伺えた。リテンションマネジメントへの取り組みとしては,各組織において看護師を取り巻く社会的な人間関係に対する幸福感を高めることを目的とし,人間関係を改善・維持すべく自社の現状を把握することが不可欠である。また不幸と回答した看護師は,「看護管理」に関する発言が多くみられた。「看護管理」では,上司の言動や態度が職場の雰囲気や部下の言動や態度に及ぼす影響に関する発言が多くみられた。この状況からリテンションマネジメントにおいては,上司の言動や態度が職場の雰囲気や部下に影響を及ぼすことを認識し,さらには看護師の幸福感を低下させる可能性を考慮すべきであると考える。また転職を繰り返すタイプの看護師の特徴として「自分の看護実践能力が高まる」「今よりも仕事から充実感を得られる」「自己実現の手段を得る」「私が看護師として達成すべき目標が今よりも明らかになる」などの価値観を内面化している傾向にある(田中・布施,2019)。職場への満足感やコミットメントを示しながら転職を選ぶ看護師は,彼らの価値観で職業人生を幸福に生きるための岐路に立っていることが指摘され,彼らの価値観を把握することがリテンションマネジメントにおいて重要である(田中・布施,2019)。今後のリテンションマネジメントにおいて看護管理者は,看護師の価値観やキャリアパスに沿った長期的な目標を知り,その目標に向かって支援することが看護師の幸福感の向上とリテンションマネジメントにおいて重要になると考える。
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