研究課題/領域番号 |
18K17544
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 聖カタリナ大学 |
研究代表者 |
白柿 綾 聖カタリナ大学, 看護学部, 准教授 (00331760)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | むずかしい患者 / 共感疲労 / 複雑性PTSD / 愛着障害 / 援助関係 / 看護 / コミュニケーション / 共感ストレス / 複雑性PTSD / 愛着の障害 / 看護師の共感疲労 / 看護師 |
研究成果の概要 |
本研究は、複雑性PTSDに関連した「むずかしい患者」にまつわる複雑な様相と、課題とされている看護師のストレスを関連づけて探求していくことを目的とした。看護師にとっての「むずかしい患者」の様相は個別的であったが、「関係性の困難」であることと、看護師の経験が単なるストレスを超えたトラウマとしての傷つき体験であることは共通していた。この点は、文献上や事例研究で明らかとなった患者の抱える「複雑性PTSD」の特徴であると考えられ、そうした成育史上のトラウマが生み出す「愛着障害」といった診断概念を含めた対応策そして看護師のサポート体制を考えていく必要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究成果により、関係が取りにくく治療が遷延化する「むずかしい患者」の実態が明らかとなった。また、そのような「むずかしい患者」をケアすることによる看護師のストレスはトラウマとしての傷つき体験であり、長い時間を経ても消えることのない傷となっている実態も明らかとなった。これらのことは、患者が抱える成育史上の複雑性PTSDと無関係ではないと考えられ、今後は「むずかしい患者」を理解するために愛着障害などの診断名を視野に入れて「むずかしさ」を解明していくことにより、ケアの方策が導き出せ、看護師のメンタルケアに活かすための視座につながるものと考える。
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