医療観察法病棟に勤務する看護師のやりがいと精神的健康度の関連についての研究

• 研究課題/領域番号: 18K17610
• 研究種目: 若手研究
• 配分区分: 基金
• 審査区分: 小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
• 研究機関: 大手前大学 (2023); 神戸市看護大学 (2018-2022)
• 研究代表者: 坂口 豊代 大手前大学, 国際看護学部, 助教 (00804824)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2025-03-31
• 研究課題ステータス: 交付 (2023年度)
• 配分額: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円); 2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円); 2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円); 2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
• キーワード: 医療観察法 / 看護師 / やりがい

研究実績の概要

医療観察法病棟は重大な他害行為を犯した精神障がい者の円滑な社会復帰のために、治療やリハビリを入院当初から退院に向け専門的に行なう病棟である。一般の精神医療よりも手厚い人員配置となっており、多職種チームによるアプローチが行われる。豊富なマンパワーと多職種連携による手厚いケアを実現できるその一方で、触法精神障がい者を看護の対象としていることから、対象者の特殊性や従来の医療とは異なる新しい取り組みに関する困難が報告されている。国外では司法精神看護師のストレスや職務満足について研究されており、海外ではバーンアウトが問題視されている。困難な仕事であるといったネガティブなイメージを持たれているため、職務満足が低いと考えられていた一方で、海外の司法病棟の研究の一部では、職務満足が一般の精神科より高いという結果も出ている。そこで、本研究は、本国の司法精神看護師にあたる医療観察法病棟に勤務する看護師のやりがいと精神的健康度の関連を明らかにすることを目的に、インタビュー調査、自記式質問紙調査を行うものである。
本研究は、2018年度～2020年度の3年間で行う予定であり、2018～2019年度は文献検討によるやりがいの構成概念の明確化と医療観察法病棟に勤務する看護師を対象にやりがいについてのインタビュー調査、分析を行い、2020年度に質問紙調査を行う予定であったが、遅れている。2020年度はCOVID19による調査の延期があったが、インタビュー調査を終了することができた。2021年度は産休育休により延長申請を行い、承認され、2022年度は延長申請が承認された。2023年度は、引き続きインタビュー調査を分析し、質問紙を作成予定であったが、インタビュー調査を追加で行う必要がでてきた。また、調査対象者の所属病院のCOVID19の感染拡大により調査の受け入れが延期となった。2024年度は、追加のインタビュー調査を完了し、質問紙の作成、調査を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2021年度は、インタビューの分析内容から質問項目を作成し、質問紙調査を行う予定であった。2019年度中にインタビュー調査を行う予定であったが、コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、調査を行うことが困難なことから時期をずらすこととなった。また、2023には追加でインタビューを行う必要性が出てきたが、施設での感染拡大に伴い、調査対象者の所属病院の調査受け入れが困難なため再度時期をずらすこととなった。感染拡大の状況や、調査を再開するまでに時間を要したことで、質問紙調査まで実施することができなかった。さらに、2021～2022年度は出産による産休育休取得により調査の進捗の遅れを取り戻すことはできなかった。

今後の研究の推進方策

2024年度は、追加のインタビュー調査を終了し、分析をすすめ、分析内容から質問紙を作成し、質問紙調査を行う予定である。研究の進捗状況が遅れていることから、早急に分析、質問紙項目の作成をすすめ、質問紙調査の準備を進めていく。