研究課題/領域番号 |
18K17631
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
飯村 佳織 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60815364)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 排尿効率 / 温度刺激 / 皮膚刺激 / 尿道 / 膀胱 / 皮膚求心性神経 / 自律神経 / 膀胱機能 / 低活動膀胱 / 尿道括約筋 / 体性感覚刺激 / 残尿量 |
研究成果の概要 |
本研究では排尿効率を低下させたウレタン麻酔下ラットを用いて、皮膚への温度刺激(皮膚温付近での穏やかな温度変化)が排尿効率に及ぼす影響を調べた。自発的な排尿を誘発し、排尿量と膀胱容量から排尿効率を算出し、温度刺激の有無で排尿効率への影響を比較した。温度刺激時は排尿効率が10-15%増加した。この反応は刺激皮膚部位への局所麻酔により消失した。温度刺激時は、膀胱の収縮力に変化はなかったが、尿道の弛緩時間が延長していた。以上より、温度刺激による皮膚求心性神経の興奮が排尿中の尿道機能を調節し排尿効率を改善することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
下部尿路症状は日常生活を著しく阻害するにもかかわらず、病院を受診するものは少なくセルフケアの需要が高い症状である。なかでも低活動膀胱などによる排尿効率の低下に対する効果の高い治療薬はなく、克服すべき下部尿路の問題として注目されている。本研究から、皮膚への穏やかな温度変化による温度刺激は、尿道機能を調節することで排尿効率を改善することが示された。加齢や閉経後の残尿の増加(排尿効率の低下)は尿道機能の低下が要因の一つとなっている。本研究の成果は、高齢者の排尿効率の改善に対する有用なセルフケア方法開発への応用につながると期待される。
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