研究課題/領域番号 |
18K17751
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
後藤 響 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 客員研究員 (90813436)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 不活動性疼痛 / 神経成長因子(NGF) / M1・M2マクロファージ / IL-1β / 理学療法 / 筋収縮運動 / 電気刺激療法(EMS) / 不活動性筋痛 / マクロファージ / 炎症性サイトカイン |
研究成果の概要 |
本研究では実験動物を用いた基礎研究を通して,不活動性筋痛の発生メカニズムに関わる分子機構の解明とともに,予防医学的視点に立った理学療法学的治療戦略の探索を試み,その効果について生物学的機序も含めて検証した.結果,不活動性筋痛の発生メカニズムには,骨格筋における神経成長因子(NGF)の発現増加に加え,炎症型(M1)マクロファージの集積とそれに伴うIL-1βの発現増加が関与することが明らかとなった.そして,不活動性筋痛に対する骨格筋電気刺激療法(EMS)の介入効果を検証した結果,EMSによる筋収縮運動は不活動によって惹起されるNGFの発現を抑制し,筋痛の発生を軽減する効果があることが示唆された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不活動性疼痛は腰痛や膝痛等の運動器慢性疼痛の発生要因に関わっていると考えられている.したがって,不活動性疼痛の病態ならびに発生メカニズムの解明を進めることは,運動器慢性疼痛の発生予防ならびに治療戦略開発の観点からも極めて重要といえる.本研究では骨格筋が病巣部位である不活動性筋痛の発生メカニズムに関わる分子機構を解明し,学術的に意義のある研究成果を輩出した.加えて,本研究では骨格筋電気刺激療法を用いた筋収縮運動が不活動性筋痛の予防に効果的であることを明らかにした.つまり,この研究成果は運動器慢性疼痛の発生予防に運動が有効である可能性を示唆しており,社会的にも意義があると考えている.
|