研究課題
若手研究
本研究の目的は、大脳一次運動野への直流刺激が骨格筋の持久的パフォーマンスに及ぼす影響とその神経メカニズムを明らかにすることであった。直流刺激が第一背側骨間筋の筋収縮持続時間および筋活動を司る中枢神経回路の興奮レベルの指標である皮質脊髄路興奮性に与える影響を明らかにする実験を実施した。直流刺激を与えても、筋収縮持続時間の有意な増大は認められなかったが、疲労困憊後における第一背側骨間筋の皮質脊髄路興奮性は有意に低下することが認められた。以上の結果から、大脳一次運動野への直流刺激は持久的パフォーマンスの向上に寄与しないが、中枢神経回路の疲労に影響することが明らかになった。
人間の身体運動の動力源である骨格筋は、筋収縮を持続的に発揮すると疲労する。骨格筋の疲労は、一時的に筋機能を低下させ、スポーツ競技における運動パフォーマンスを著しく低下させる主要因となるため、筋疲労を低減して筋持久力を改善する方法は、健康・スポーツ科学にとって重要である。本研究は、ニューロモデュレーション法の1つである経頭蓋直流刺激を用いて、骨格筋の持久性パフォーマンスが向上するか否かを検討したが、経頭蓋直流刺激は持久性パフォーマンスを向上させなかった。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件)
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