研究課題/領域番号 |
18K17914
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
|
研究機関 | 杏林大学 (2020-2021) 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) (2018-2019) |
研究代表者 |
梅沢 侑実 杏林大学, 医学部, 特任助教 (90804097)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
|
キーワード | 自閉スペクトラム症 / 発達性協調運動障害 / 一次運動野 / 補足運動野 / MR spectroscopy / 協調運動 / gamma-aminobutyric acid / GABA |
研究実績の概要 |
自閉症者では、多岐に渡る運動に困難をもつ。本研究では、一次運動野(M1)に含まれる抑制性の神経伝達物質(GABA)が減少することで、筋の細やかな制御に必要な側抑制の機能を阻害し、巧緻運動障害を引き起こす可能性を検証する。2020年度までに、自閉症者、健常者を対象に、脳内GABA濃度と全般的な運動スキルとの関連を調べた。実験の結果、巧緻運動スキルと脳内のGABA濃度に関連はみられなかったものの、自閉症者において補足運動野(SMA)のGABA濃度が低下するほど、協調運動スキルが低下することが明らかになった(Journal of Autism and Developmental Disorder誌に掲載)。健常者を対象にした先行研究では、手足の周期運動時に両者の動作方向が同期する現象が報告されており、この現象の発生にSMAを含む高次運動野が関与することが示唆されている。2021年度は、自閉症者において、手足の同期が起こりやすいかモーションキャプチャシステムを用いた動作解析により検証した。実験の結果、自閉症者では対側手足、同側手足の組み合わせで動作方向の同期が生じやすく、同期しやすい人ほど協調運動スキルのスコアが低下した(INSAR 2021で発表)。以上の結果は、自閉症者において高次運動野において抑制機能が低下することにより、手足の同期が促進され、協調運動の困難が誘発されていることを示唆する。
|