研究課題/領域番号 |
18K17933
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
岩佐 健介 埼玉医科大学, 医学部, 助手 (00623703)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | FFAR4 / ミクログリア / 神経新生 / 神経発達 / 腸脳相関 / 脂質センサー |
研究成果の概要 |
消化管に発現しているFFAR4 (GPR120) は食物由来の脂肪酸センサー分子である。本研究は、GPR120と脳内神経炎症との関係を明らかにするため、GPR120ノックアウト(KO) マウスを用いて解析を行った。。今回、GPR120KOマウス海馬において神経炎症(PGD2産生増加、ミクログリア活性化)、神経変性 (海馬体積の減少) が見られた。GPR120KO海馬のPGD2産生を阻害することにより、神経炎症が抑制され、海馬体積の減少が抑制された。これらの結果は、食事中の脂肪酸が腸管GPR120受容体によって感知され、脳内の神経炎症の抑制を介して海馬のホメオスタシスに寄与していると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GPR120はDHAやEPAなどのn-3系脂肪酸の受容体である。我々はGPR120機能不全が海馬の神経炎症を引き起こすことを明らかとした。つまり、食事中のn-3系脂肪酸を腸管においてGPR120が感知することが、神経炎症を抑え、脳保護効果を発揮すると考えられる。そして非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)によるPGD2産生の阻害が、神経炎症・海馬体積の減少を抑制可能であることも明らかとした。我々の研究結果は、腸管GPR120と神経炎症に関わる新たな腸脳相関の存在を示唆し、またその神経炎症および海馬体積の減少がNSAIDで抑制可能であることを示した。
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