研究課題/領域番号 |
18K18016
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
原瀬 晋 立命館大学, 理工学部, 講師 (80610576)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 擬似乱数 / モンテカルロ法 / 準モンテカルロ法 / マルコフ連鎖モンテカルロ法 / 統計計算 / ベイズ統計学 / 計算統計 |
研究成果の概要 |
マルコフ連鎖モンテカルロ(MCMC)法のための準乱数を開発した。短い周期のTausworthe発生法の一周期分の出力を準乱数と見なし、一様性の指標であるt-値の観点からパラメータを全数探索した。さらに、実装を行い、階層モデルや回帰モデルなどのベイズ推定に適用し、擬似乱数よりも収束性が向上することを数値実験で示した。 擬似乱数の64ビット化の進展に合わせて、32ビットMT法の出力を倍精度浮動小数点数に変換した際に現れる問題点を解析し、ラグを付けた統計的検定で棄却されることを示した。また、金融工学で用いられるSobol'列について、t-値と数値積分の収束性の関係を調べ、比較研究を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MCMC法は、統計科学において必要不可欠な道具となっているが、収束が非常に遅い。しかるに、MCMC法では、従来の準乱数はそのまま適用できない。ここで、CUD列と呼ばれる特殊な点列を用いると、準モンテカルロ法による期待値計算に適用できることが理論的に示されているが、具体的な点列の構成は不十分であった。本研究課題では、擬似乱数と準モンテカルロ法の手法を駆使して、MCMC法のための新しい準乱数を開発した。実際に、ベイズ統計学に現れるMCMC法に適用して、収束性の向上を確認した。この結果は、統計計算において、非常に広範な応用を持つことが期待される。
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