研究課題/領域番号 |
18K18054
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60070:情報セキュリティ関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
照屋 唯紀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (20636972)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 格子暗号 / 格子基底簡約 / 統計 / パラメトリック推定 / Gram-Charlier A型級数展開 / 暗号技術 / 格子 |
研究成果の概要 |
サンプリングアルゴリズムの動作がランダムネス仮定で説明できるか調査した.SVP Challengeなどの格子を使用して実験を行なった範囲では,説明できることがわかった.この得られた結果に基づき,効率的なアルゴリズムを構築するための道具として,ランダムネス仮定を利用してサンプリングアルゴリズムの性能を確率的に推定する方法を構築した.これは入力からGram-Charlier級数展開を利用して出力される格子ベクトルの長さの確率分布を推定できる.そしてこの方法の推定誤差を理論的に解析し,SVP Challenge格子を用いた数値実験により実際に精度良く推定できることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
格子暗号は耐量子計算機暗号の有力候補である.その安全性は格子問題の困難性が根拠である.代表的な格子問題である最短ベクトル問題は,格子の次元数の増加に対して求解困難性が指数関数的に増大する.しかし,次元数を大きくし過ぎると実用性が喪失する.よって,可能な限り高速な求解法を構築し,その性能を精密に推定することで,安全性と効率性のバランスが取れた次元数を明らかにする必要がある.本研究では,高速な求解法を構築するための部品である格子のサンプリングアルゴリズムの性能を確率的に高精度および高効率に推定する新しい方法を構築した.これにより,安全かつ実用的な格子暗号の実現に一定の貢献ができたと考えられる.
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