研究課題/領域番号 |
18K18139
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
森本 智志 慶應義塾大学, グローバルリサーチインスティテュート(三田), 特任助教 (90794230)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 音楽的期待 / 和音進行 / 計算モデル / ベイズモデル / オンライン実験 / 調性 / 音楽知覚 / 和音 / シミュレーション / 脳波 / 機械学習 / 知覚 / 文脈効果 / 脳計測 / 計算モデリング |
研究成果の概要 |
調性は西洋音楽において重要な知覚要素のひとつである。本研究では、和音進行聴取時に後続和音に対して生じる期待感(音楽的期待)に注目し、その分析を通じて調性を知覚する脳内の情報処理メカニズムについて計算論的な検討を行った。 オンライン実験を実施し、従来研究では検証されていなかった調性音楽には現れにくい連鎖和音に対する音楽的期待について検証を行ったところ、提案する連鎖ベイズモデルが音楽経験の個人差に関係なく期待のパターンを精度よく予測できた。このことから、調性知覚は音楽のための特別な情報処理ではなく、脳内の時系列情報処理の特性が寄与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの音楽知覚の研究は、音楽理論に当てはまる音と当てはまらない音の知覚を比較する形で発展してきた。しかし、音楽理論は経験的な体系に過ぎず、知覚理論とは言えないため、音楽知覚の全体像を捉える上で不十分であった。本研究では知覚情報処理を数学的に表す計算モデルを用いることで、音楽理論がカバーしていない和音進行に対するヒトの知覚パターンを分析した。今後この方法論を和音以外の音楽的特徴の分析にも用いることで、音楽理論全体を知覚現象として再検証し、知覚理論に則った新しい音楽理論や音楽の生成などに繋がると期待される。
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