研究課題/領域番号 |
18K18147
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 福井大学 (2019-2021) 東京大学 (2018) |
研究代表者 |
梶田 真司 福井大学, 学術研究院工学系部門, 助教 (40804191)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | システム生物学 / 数理生物学 / 確率モデル / 化学反応ネットワーク / T細胞 / 分子認識 / 分子識別 / 理論免疫学 / 数理モデル / 抗原識別 / ノイズ / 免疫 / 免疫学 |
研究成果の概要 |
免疫T細胞は細胞表面のレセプター分子で認識した抗原ペプチド分子を、わずか1アミノ酸の精度で標的分子か非標的分子か識別することができる。この分子識別は比較的少数の分子から構成される反応系によって行われるが、少数性に起因する確率ノイズ下で分子を正確に識別するメカニズムは未解明である。本研究では免疫T細胞による抗原認識反応を数理モデル化しそれを解析した。これによりノイズを活用して抗原分子の違いを非線形増幅する反応ネットワーク構造などが明らかになった。また応用上重要になる、分子識別精度や標的・非標的分子の閾値制御に関する解析も行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫T細胞は類似する非標的分子が多数混在するなかで、標的分子を正確に識別している。さらに抗原識別反応は比較的少数の分子からなる確率的な反応系で構成されており、確率ノイズ下で正確な分子識別を可能にするメカニズムは不明である。本研究ではT細胞抗原認識過程を数理モデル化し、T細胞が直感に反してノイズと混在する非標的分子を活用して識別精度を高めるメカニズムがありうることを理論的に明らかにした。さらに上記以外のT細胞抗原識別モデルの構築と解析についても広く行なった。本成果はT細胞を利用した治療法開発における理論的土台に発展することが期待される。
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