研究課題/領域番号 |
18K18155
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
大塚 大輔 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 上級研究員 (40632865)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 形態形成 / 力学応答 / 細胞動態 / 4D計測 / 自律的形態形成能 / SHHシグナル / 器官形態形成 / 細胞集団運動 / モルフォゲン / 4Dイメージング |
研究成果の概要 |
これまでの研究により、前脳形態形成には方向性をもった細胞集団の再配列による異方的な組織の伸長が重要であることを明らかにしてきた。では、これらの方向性はどのように決定されているのか?これを明らかにすることが本研究課題の目的である。方向性を決定する因子として、モルフォゲンであるSHHと器官形状に由来する組織内応力が方向性決定に関与しているのではないかとの仮説をたて、単離した前脳組織に力学刺激を与えられる系を確立し、それらを用いて検証を行った。その結果、器官形状に由来する組織内応力が方向情報を生み出し、SHHは力学刺激に対する応答能を細胞に付与していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の達成は、正常発生過程の理解だけに止まらず、遺伝子異常による先天性奇形の理解にも繋がることが予想される。例えば、SHHシグナル経路の異常は全前脳胞症を引き起こす主要な原因の一つであることが明らかとなっている。これまで全前脳胞症の形態異常は正中組織の形成不全により起こっていることが想定されてきたが、申請者らの各階層動態の定量計測および解析により形態異常は応力検知能の異常による細胞集団運動方向の消失が原因であることが明らかとなった。このように方向性を持った細胞集団運動と形態異常がリンクすることはこれまで想定されていなかったため、治療法の開発等に関して新たな視点を提供できると考えられる。
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